ご挨拶
南加賀地区では長らく血液内科の常勤医師が不在であり、血液疾患の入院診療については金沢または福井の病院へ依頼する必要があり、南加賀地区の血液疾患患者様には多大なご不便を強いておりました。2021年4月より血液内科常勤医師が1人赴任し、血液疾患の入院診療を少しずつ行うことができるようになりました。2022年4月より常勤医師2人体制となり、血液疾患診療の更なる強化に取り組んで参りました。そして2023年2月より無菌治療ユニットが開設となり、これまでより多くかつより高度の血液疾患診療を行えるようになり、ますます多くの患者様を診療させて頂いております。今後も南加賀地区の血液疾患患者様のお力となれるよう、尽力して参りますので、宜しくお願い致します。
診療内容
主に造血器悪性腫瘍(白血病・骨髄異形成症候群・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫など)に対する化学療法(抗がん剤治療)を行っております。その他、再生不良性貧血に対する免疫抑制療法や、特発性血小板減少性紫斑病に対するステロイド治療なども行っております。治療により高度の血球減少が起こりやすい場合や、既に高度の血球減少が見られる場合は、入院治療を行っております。高度の免疫力低下により感染症の合併に注意が必要な場合は、無菌治療ユニットにて管理を行っております。抗がん剤治療のうち合併症が軽度のものについては、外来化学療法室にて抗がん剤治療を行っております。
主な疾患
- 造血器悪性腫瘍(白血病・骨髄異形成症候群・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫など)
- 貧血性疾患(再生不良性貧血・鉄欠乏性貧血など)
- 出血性疾患(特発性血小板減少性紫斑病・血栓性血小板減少性紫斑病・血友病など)
当科の特長
「無菌治療ユニット」についてはこちらをご参照下さい。
医師紹介
あおき ごう
青木 剛
役職 | 医長 |
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専門分野 | 血液内科一般 |
資格 |
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むら ひろき
村 宏樹
役職 | 医長 |
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専門分野 | 血液内科一般 |
資格 |
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外来担当医表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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村 | 青木 | 村 | 青木 | 青木 |
診療実績
血液内科常勤医師が赴任する1年前の2020年4月から2023年6月までの当院血液内科の実績を紹介します。2021年4月に常勤医師が1人赴任した後、同年5月下旬から入院患者数・入院化学療法件数が増加し始め、同年7月からは外来化学療法件数も増加し始めました。2022年4月に常勤医師2人体制となってから入院患者数・化学療法件数ともに更に増加し、2023年2月の無菌治療ユニット開設後からは入院患者数・化学療法件数は爆発的に増加傾向となっております。
2023年2月の無菌治療ユニット開設後から同年6月までの無菌治療ユニットでの実績を紹介します。入院患者さんの内訳は、悪性リンパ腫の患者さんが全体の2/3を占めており、それ以外では白血病・多発性骨髄腫・骨髄異形成症候群の患者さんが月1~3人ほど入院しております。ユニットの稼働率は90%以上、ISOクラス6以上の無菌室2床は稼働率100%以上(常に満床)を維持しております。最近は無菌治療ユニットに患者さんが入りきらないことが多く、ユニット外の病床を利用していることもあります。
無菌治療ユニットの患者のべ人数・稼働率
(2023年2月14日~6月30日)
- 無菌治療ユニット全12床をなるべく万遍に使用するようにベッドコントロールしており、稼働率は90%以上(ISOクラス6以上の無菌室2床は稼働率100%以上)を維持している。
- 最近は無菌治療ユニットに患者が入り切らないことも多く、あふれた患者はユニットの反対側(南館3病棟西側)の病床を使用している。
当院血液内科実績の推移
(2020年4月~2023年6月)
連携病院・開業医の先生方へ
血液疾患には白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫などの造血器腫瘍や再生不良性貧血などの骨髄不全症、特発性血小板減少性紫斑病などの出血性疾患があり、入院診療の必要な疾患も多数あります。南加賀地区では長らく血液内科の常勤医師が不在であり血液疾患の入院診療が困難でしたが、2021年4月より常勤医師が1人赴任し、血液疾患の入院診療を少しずつ行えるになりました。2022年4月より常勤医師2人体制となり、血液疾患診療の更なる強化を行いました。そして2023年2月に無菌治療ユニットが開設となり、より多くの血液疾患診療およびより高度の血液疾患診療(更に急性白血病に対する強力な化学療法や重症再生不良性貧血に対する強力な免疫抑制療法など)を行えるようになりました。今後ますます南加賀地区の血液疾患診療を充実させられるよう精進致しますので、入院診療の必要な患者様がおりましたら、いつでも御紹介宜しくお願い致します。