一般外科

外科は患者さんの体にメスを入れ、手術によって病気を治します。なるべく痛みが伴わないように丁寧に手術を行ないます。近年ではより低侵襲で後遺症のすくない手術が普及しており、消化器外科では腹腔鏡手術、乳腺外科では乳房温存手術、センチネルリンパ節生検手術を行なっております。一方でがんなどの悪性疾患ではより繊細な手術、取り残しのない手術、合併症のない手術が求められ、腹腔鏡による拡大視効果は肉眼では見えない構造物を把握しながら手術を行なうことができます。さらに今後はロボット手術により、手ぶれのない多関節鉗子による手術操作、3D画像でのさらなる拡大視効果によるより精緻な手術が可能となります。一方で、手術のみによるがん根治には限界があり、術前術後の化学療法が必要となる症例が増えてきております。乳癌での化学療法の開発進歩はめざましく、さらなる効果が期待されております。また最近ではがん関連遺伝子も徐々に解明されてきており、ある種の遺伝子変異に特有の臓器横断的治療法が開発されてきております。

以上のようにがん治療は一昔前と比較し格段に複雑となり、個々の患者に対して社会背景も考慮しながら個別化されて行なわれるようになってきております。我々は患者さんに適切な情報を提供し、最善の選択ができるようにサポートします。治療に関しても最善の結果に向けて努力いたします。

消化器外科では、食道、胃、結腸、直腸、肛門、肝臓、胆嚢、膵臓、ヘルニアなどの領域の、悪性疾患、良性疾患、炎症性疾患を担当しております。消化器内科と連携し内科的治療から外科的治療へとシームレスな診療を行なっております。ヘルニアに対しては適切な腹壁の修復術を行なっております。多くの疾患で腹腔鏡手術を積極的に取り入れております。

甲状腺外科では、甲状腺良性腫瘍、悪性腫瘍、バセドウ氏病に対する手術治療を行なっております。副甲状腺に対する手術治療も行なっております。

悪性疾患の治療には放射線治療もあり、適応がある症例では当院で放射線治療を行なっております。