医療安全管理室
1. 小松市民病院医療安全対策指針
基本的な考え方
- 当院における医療安全を確保するために、医療の質の向上と安全な医療を提供することを目指し、安全管理体制を整備する。
- 医療事故を防止するために職員一人一人が安全意識を高め、積極的に取り組み、また病院全体として安全管理・事故防止に取り組み、医療事故を未然に防止することに努める。
2. 活動内容
- 医療事故報告書、インシデント報告書の収集分析
- 医療事故発生時の対応・再発防止の検討
- 院内巡回・安全点検など、安全対策実施状況の評価
- 医療安全に関する情報収集と提供、安全だよりの発行
- 医療安全に関する院内各部門の連絡調整
- 医療事故防止に関する教育・研修
- 医療事故防止マニュアルの作成と修正
- 医療安全に関する患者・家族からの相談
3. 安全管理体制
4. 安全管理部門職員
- 医療安全統括責任者 吉田 豊(副院長)
- 医療安全管理者 山作 三枝子
- 各部門の医療安全推進委員
診療部4名、看護部4名、薬剤科1名、中央検査科1名、臨床工学科1名、中央放射線科1名、リハビリテーション科1名、栄養科1名、管理局1名、健診センター1名
5. 相談内容
- 当院で受けている診療についてのご意見・ご相談、医療安全に関すること
- 医療や看護の安全に関する疑問や心配事に関すること
場所:1階・患者相談窓口
お気軽にご相談下さい。
6.2022年度に開催した院内研修会
7. 当院での転倒・転落の状況と防止対策
当院での令和3年度の入院患者のおける転倒・転落発生率(入院患者1000人あたり何人が転倒・転落しているかを表す1000分率)は3.3‰でした。令和2年度は4.2‰であったことから、令和3年度は減少した状況と言えます。転倒・転落による治療率は0.02‰でした。
要因として、入院生活による筋力の低下や環境の変化に馴染めないこと、発熱や侵略的治療などによる身体状況の変化が影響した転倒・転落が多かったと考えます。また、入眠困難なことから睡眠薬を服用し、ふらつきや眠気が持続し転倒・転落に至る状況も見受けられます。
1) 転倒・転落時の患者状況
- 令和3年度の転倒・転落の総数は入院と外来を併せて、延べ244人でした。内訳は入院患者238人、外来患者6人でした。2020年度の発生率4.2‰から2021年度は3.3‰と減少しました。
- 入院患者における年齢別では70歳以上の割合が転倒・転落全体の73.7%を占めていました。70歳以上の内訳は、70歳〜79歳が転倒・転落全体の37%、80〜89歳は39%、90歳以上は13%でした。
- 入院患者の転倒・転落に至る行動のきっかけは、排泄関連が最も多く、転倒・転落全体の48.7%を占めています。
2)具体的な転倒・転落防止策として令和5年度は以下のような取り組みを行なっています。
- 全ての入院患者さんに、転倒・転落の危険度のアセスメントの実施
- 転倒・転落の発生時には、患者さんの内服状況や行動のきっかけ、要因の分析と多職種の介入
- 転倒・転落の危険度の高い患者さんに介助バーや滑り止めマットの設置がされているか多職種ラウンドで確認
- 院内で作成した転倒・転落予防DVDを用いた説明
- 室内の環境整備状況の多職種による検討と改善
- 転倒・転落発生事例の多職種での共有(週1回)