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内科 診療部長 又野 豊

南加賀地域の医療者とともに、全人的な医療の提供を目指す

内科では消化器・呼吸器・循環器などの幅広い病気を診療しています。又野豊医師が専門とする消化器内科では内視鏡のようにつらいイメージの検査もあり、苦痛を抑えつつ的確に診断する姿勢が欠かせません。どんなことに配慮して患者さんに接しているのか、困難を極めたコロナ禍の経験も交えて聞かせていただきました。

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腹痛などのよくある症状からがんまで、
消化器疾患を全般的に診療

私は消化器内科を専門としており、胃腸や肝臓などのよくある病気から、がん診療や内視鏡治療のような専門的な治療にいたるまで、消化器全般にわたる幅広い診療を担当しています。ただし当院には、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科という診療科がそれぞれあるわけではなく、大きな枠組みとして標榜しているのは内科です。そのため、消化器以外の病気も含めて広く全般的に診ています。

地域の医師と連携し、
腹部症状のある患者さんを一緒に診療していく

私たちは消化器の専門医の中で担当する病気を分けているわけではなく、消化管や肝臓、胆・膵系の病気、炎症性腸疾患などを全員でバランス良く診ています。南加賀地区で消化器内科の医師が4人いるのが当院だけということもあり、当地区において診療内容は比較的充実していると思います。

地域医療支援病院という特性上、当院にいらっしゃる方の多くは地域の先生方から紹介された患者さんです。がんや難病であらかじめ診断がついた方もおられますし、クリニックで診断がつきにくい腹痛などの患者さんをご紹介いただくこともあります。開業医の先生方と連携して地域全体で腹部症状のある患者さんを診ますので、遠方の大規模病院に行かずとも、この地域で相応の治療は十分に対応可能ですし、当院で対応が困難な病気に関しては金沢大学附属病院などの高次医療機関への相談、紹介にも速やかに対応しております。気になる症状があったら安心して近隣のかかりつけ医に相談していただき、必要に応じて当院でも診療するというスタンスでやっています。

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医師同士が気軽に相談し合える
アットホームな風土が強み

地域連携においては、開業医の先生方との密なコミュニケーションが欠かせません。しかし、コロナ禍を境に、以前のように南加賀の消化器内科の医師が集まって症例を検討するような場を設けるのは難しくなりました。そのぶん、紹介された患者さんの診療情報をまとめた返書をお戻しするとき、いっそう丁寧さを心がけるようになりましたね。開業医の先生方に信頼していただける内容となるように、今後の治療方針などは事細かに情報提供するよう努めています。

医師間の連携は、もちろん院内でも大切です。医局では皆が集まって和気藹々としていて、アットホームという言葉が合う雰囲気です。気になることがあったら「こんな患者さんがいらっしゃるんですけど」とすぐに聞けますし、相談された側も快く引き受けてくれます。若い医師同士やベテラン医師同士、さらに世代を超えたコミュニケーションも活発で、気軽に話し合えるのはありがたいですね。

経験を積むと、若手医師の育成にも関わらなければなりません。しかし、若手が受けてきた教育内容は、我々の時代とは若干違います。それでも患者さんとのコミュニケーションや会話の仕方は変わりませんから、医学に関することより、むしろ患者さんとの接し方などについてよく話しています。検査や治療によっては苦痛を伴うこともあるので、どう配慮すればいいのか、アドバイスしたり一緒に考えたりします。

患者さんと相談しながら共通目標を定め、
そこに向かって治療を進める

私たちが基本としているのはガイドラインに沿った標準治療ですが、まずはその患者さんが何を重視しているかという希望をお聞きするのが第一です。その上で、標準的な治療の選択肢を一つひとつ説明して理解を促し、最終的には患者さんご本人、ないしご家族の方のご意思をできるだけ尊重した治療ができるよう心掛けています。

説明するときは専門的な医療用語をなるべく使わず、患者さんが受け入れやすい内容となるよう気をつけています。ガイドラインを一から具体的に説明するのではなく、必要な部分を抜き出し、平易な言葉を選んできちんと分かっていただけるような配慮もしています。標準治療を受けることでどんなメリットがあるのか、さらに手術の場合は不利益が生じる可能性もゼロではないので、そこもきちんとお話ししなければなりません。それを踏まえて、あなたにとって、何が大切なことで、その上でどの治療が望ましいですか?と投げかけます。つまり医師主導で一方的に話して決めるのではなく、患者さんの意見を聞き取りながら共通の目標に向かって治療を進めていく。そのための話し合いだと位置づけています。

医療の進歩に後れを取らないよう、
常に最新情報をアップデート

私が医師になった当時は、消化器疾患の多くは外科が診療していました。それがこの30年で一気に様変わりし、内視鏡診療や抗がん剤治療、炎症性腸疾患の診療など、消化器内科が携わる分野が広がり、検査や治療内容も非常に高度になりました。消化器内科医師としてその変遷に立ち会えたのは貴重な経験でした。

現在も、治療の進歩に後れを取らないように自己研鑽は欠かせません。その一例が学会への参加で、肝臓や消化器病、内視鏡、臨床腫瘍など、主な学会の総会には必ず毎年参加し、自分の専門領域に関する最新の研究などについて情報を取り入れています。最近はウェブの講演会も増え、関心のあるテーマがあれば気軽に視聴できるようになりました。そうやって知識や技術をアップデートする努力は今後も大事にしたいと考えています。

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腹痛1つとっても原因や治療は千差万別。
だからこそ早めにかかりつけ医へ

消化器内科で患者さんがよく訴える症状の1つが腹痛ですが、その原因は重病から軽い病気までさまざまです。患者さんがそれを見分けるのは難しいので、「何かおかしい」と感じたらすぐに医療機関にかかるのが適切です。極端な例ではありますが、お腹の調子が悪いのを3カ月も我慢していたら、受診したときには胃がんの末期だったということもあります。気軽に病院には行きにくいでしょうし、過剰な受診は避けるに越したことはないですが、我慢を重ねる必要はありません。一度受診して異常がなければ早く安心できるので、まずはかかりつけ医に相談し、何事もなければよしとしてはどうでしょうか。

そのためには、日ごろから自分の健康について意識することが大切です。しかし、健康診断やがん検診を定期的に受ける人は多くありません。便潜血検査は便を採取するのに手間がかかりますし、胃カメラや大腸カメラは苦痛を伴うからといって敬遠する人もいます。それが原因で発見が遅れ、進行がんになって見つかるのは避けねばなりません。もし痛みを気にされるのであれば、ご希望に応じて鎮静剤を使うことも可能です。苦痛を最小限に抑えつつ病気を的確に診断するよう努めているので、皆さんには定期的に検査を受ける習慣をぜひ持ってほしいですね。

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スタッフインタビュー一覧

  • 副院長 塚山 正市

    フットワークは軽く、こだわりは強く。

  • 循環器内科 診療部長 東方 利徳

    医療者として人として地域とともに

  • 泌尿器科 診療部長 北川 育秀

    泌尿器の悩みをもつ人々の力になりたい

  • 消化器内科 診療部長 又野 豊

    広い視野をもって、全人的な医療の提供を

  • 看護師長 石本 佳美

    患者さんの背景や価値観まで広く汲み取る