手術支援ロボットとは
手術支援ロボットは、低侵襲(体への負担が少ない)技術を用いて複雑な手術を可能とするために開発されました。
高画質で立体的な3Dハイビジョンシステムの手術画像を見ながら、人間の手の動きを正確に再現する機器です。術者は鮮明な画像を見ながら、人の手首よりはるかに大きく曲がって回転する手首を備えた器具(鉗子)を使用し、精密な手術を行うことができます。
ロボット支援手術は完全に医師の操作によって実施されます。
当院では、2024年2月に手術支援ロボット「ダヴィンチ Xi」を導入しました。ダヴィンチによるロボット支援手術は、これまでの腹腔鏡を用いた手術に比べ、より安全で、より安定した精度の高い手術が可能となり、患者さんへの身体的負担をより少なくすることに寄与できるものと思われます。
ロボット支援手術の特長
体への負担が少ない(低侵襲医療の実現)
数カ所の小さな切開部から手術を行うため、傷が小さく、出血も抑えられ、手術後の回復が早く、患者さんの負担が軽減されます。
人の手以上の精密な動きが可能
医師がロボットアームに装着されている鉗子やメスを操作し、手術を行います。
ダビンチの鉗子は人の手より可動域が大きく、手ぶれ機能も備えているため、狭い隙間でも安全に緻密な操作ができます。
確実性(根治性)の向上
コンソールモニター映し出される高画質で立体的な3D(3次元)画像を見ながら手術を行うことができます。
これにより、人の目より自由に体の内部を見ることができるため、がんの手術であれば、がんの周囲に適切な距離をとることができ、今まで以上に正確にがんを切除できる可能性が高まります。
ロボット支援手術のメリット
- 術後の疼痛が少なく、回復が早い
小さな傷口で行われる手術のため、皮膚や筋肉を切開した痛みが少なく、術後の回復が早い傾向にあります。 - 機能の温存が向上
操作性のよい鉗子を使用した精密な動きによって、機能が温存できる可能性が期待できます。 - 合併症リスクが低い
当院で受けられるロボット支援手術
当院では、結腸がん、直腸がんの手術を行うことができます。今後、対応する疾患を順次拡大していく予定です。
ロボット支援手術を受けるには
まずはかかりつけ医や主治医にご相談ください。費用については、健康保険が適用されます。ご加入されている健康保険の高額療養費制度をご活用ください。