緩和ケアについて
当院の緩和ケアには、緩和ケア外来・緩和ケアチーム・緩和ケアユニットの3つの部門があり、それぞれが連携して治療にあたっております。
緩和ケア外来では、一つ一つの症状をうかがい、どのようにすれば患者さんがより良い生活が送れるかを考えていきます。極力、治療を担当している科の先生の診察日に合わせ、患者さんの負担が少しでも少なくなるよう努めています。しかし、中には、がんの症状が進んだ結果、外来通院が困難となる患者さんもおられます。それでも住み慣れたご自宅で過ごしたい患者さんは多いと思います。その時には訪問診療という方法があり、緩和ケア科でも積極的にお勧めしています。訪問診療を行っている地域の先生方とは頻回に連絡をとっているので、安心してお任せすることが出来ています。他にも、社会的な支援が必要と判断したときには、当院ソーシャルワーカーに繋げることも行っております。
がん治療のため、もしくは在宅療養が困難となり、入院される方もおられます。一般病棟に入院される患者さんで、医療スタッフから必要と思われた方や、患者さん自身が希望された場合、多職種からなる緩和ケアチームの出番です。医師・緩和ケア認定看護師、薬剤師、ソーシャルワーカーで構成されたチームです。皆でカンファレンスを行い、患者さんにとって最善なことは何か考え、診察しています。
緩和ケアユニットは、がん患者さんで積極的な治療(手術・化学療法・放射線など)」を希望されない方であれば、どなたでも入院できる病床です。以前の緩和ケア病棟の一部を使用しているため、他の病棟に比べれば、ゆったりとした空間を感じていただけると思います。ただ、どうしても病院であるため、制約が加わってきますが、目指すところはご自宅にいるような安らぎの場所です。4床という限られた病床であるため、どうしてもお待たせしてしまうことが多いのですが、ゆくゆくの療養場所として選択肢の一つにお考え下さい。
がんと診断されたときからの緩和ケアと言われるようになって久しくなりました。不安なことがあれば、いつでも相談に応じます。緩和ケアにご連絡ください。